法隆寺

上のエントリーをメールで送信した後、丸ノ内線東京駅に着いたのだが、集合時間ぴったりであった。池袋で乗り換える時に電車が丁度出発してしまったため、間に合わない自体を想像していなかったわけではないのだが、まさか池袋から東京まで時間が掛かるとは思いもよらなかった。
桜井という駅からバスに乗り、バスガイドさんと共に法隆寺見学。バスに乗るとどうしても酔ってしまうのでほとんど寝て過ごした。ガイドさんは常に口を動かし続けていたようである*1が、乗物酔いをする人にとってはバスの中というのはどうも居心地の悪いところなのである。不思議なことにバス中のガイドや法隆寺での解説は全て標準語によっているが、少々質問してみると帰って来る言葉は関西弁である。僕は田舎とは離れたところで幼少期を過ごしたので方言を全くと言っていい程話せないのだが、例えば英語と日本語を使い分けるように彼女らは言葉を使い分けているのだろうか。
一番良かったことは日本史の資料集に載っているものをこの目で見られたことである。エンタシスの柱とか玉虫厨子とか。種々の仏像も。これは現地に行ってみないと出来ないことであるが、五重塔の一番上層部の横幅と一番下層部の横幅を比べてみると丁度半分になっているのである。上から徐々に小さくなっているといっても本当に半分の長さになっているとはみただけでは非常に納得がいかないところであるが、本当に半分なのである。
法隆寺は7世紀末から8世紀初頭の再建と言われているが、それでも世界最古の木造建築物である。これだけの建物が1000年以上もの間存在し続けているということに驚かずにはいられないのだが、さらに国宝級の仏像がごろごろしているのである。人生に一度は見ておいて損はないと思われる。
この日は吉野に宿泊したのだが、正直なことを申し上げると、今は3月だからましなものの冬なら絶対に行きたくはないところであった。なんせ山だから朝は寒い。それは仕方がないのだが、その旅館の窓にはサッシがない。木製の窓枠にガラスの板がはめ込まれているだけである。作りは全体的に古くそれに味があるといえばそれまでなのだが。

*1:僕にはバスガイド特有のその能力が非常に優れたものであると思えてしかたない。僕だけなのかもしれないが、日常生活ではそうそう常に口を動かすということは出来ないのである。周囲の状況がそれを許さないし、そんなに話の種があるわけでもない。