Opera 9.0 Beta 2

既報の通り、Beta 2と言っても先週のWeekly Buildがbetaになっただけであるが、ここ数年LinuxOperaを使っている者としては、このBeta2はある種の驚きを以って迎えられたことと思われる。すなわち、Desktop Teamが以下のように述べているように、shared-qt版のOperaにおいてqt-immoduleパッチへの対処がなされたということである。

Briefly it was mentioned in the changelog for beta 2, but let me say it once more in full glory:

International input will now work again with the shared-qt version of Opera on systems where previous versions did not work.

That is, in other words, dead keys and input methods (needed for example for Chinese, Japanese or Korean input) do work again in shared-qt builds running on systems that have a Qt with the "qt-immodule" patch.

Opera 9.0 Beta 2のチェンジログにおいては、簡潔に述べられるに留まっていたが、栄光に満ちた状態でもう一度より詳細に言わせてほしい。

以前のバージョンでは2バイト文字の入力がうまく出来なかったシステムにおいて、shared-qt版のOperaを使う場合、今や、私達は2バイト文字の入力を再び行うことが出来るだろう。

これは、つまり、デッドキーと、例えば中国語、日本語、韓国語のIMが、qt-immoduleパッチが当たったライブラリを使用しているシステム(例えばFC4/5)上のshared-qt版のOperaにおいて、再び動作するということである。

どの道パソコン自体を使う時間が短いのではあるけれども、今日から、QTをqt-immoduleありのものに戻して使用するつもりである。ちょっと試したい場合は、
$ export QT_IM_MODULE=scim
$ opera
のようにすると良いはずなのであるが、こうすると僕の環境では日本語入力は不可能である。 すなわち、
$ export QT_IM_MODULE=xim
$ opera
のようにしなければならないのである。もっともデフォルトはQT_IM_MODULE=ximであろうから、通常はこの操作は全く不要であろう。それよりも、qt-configパッケージをインストールして、qtconfigでInterfaceタブの「XIM InputStyle」を「On The Spot」にすることの方が重要であろう。すなわち設定が適切であれば、以下のようになる。
$ cat ~/.qt/qtrc | grep XIMInputStyle
XIMInputStyle=On The Spot
現在この設定とSCIM+Anthyの組み合わせで日本語入力可能である。shared-qtでの日本語入力はOperaのQT4採用まで絶対に実現されないだろうと思っていたが、うれしい意味で裏切られてしまった。既にOpera for Linuxにおける三大問題*1の内、2つがOpera社側の努力により解決されたのである。すなわち、Motif依存のプラグイン機構の問題と このqt-immoduleにまつわる問題である。ということは、次なる課題はフォント関連の問題である。あるいはやはりQT4への対応ということになろう。僕は、Opera社の技術者の努力を称賛するとともに今後の努力に期待せずにはいられない。

*1:勝手に僕が定義したものである。