BMPx 0.20beta1

Stability has been greatly enhanced since the previously announced version. The library interface has been improved, and library functionality has been enhanced to make it even easier to manage music, where individual tracks as well as albums remain first-class objects (in contrast to e.g. XMMS where tracks are the first-class objects, or RhythmBox where an album is a first-class object). This release is the final testing release before 0.20.

安定性は以前発表された0.20preN以来大幅に向上し続けている。ミュージックライブラリのインタフェースは改良され、音楽の管理がより一層楽になり、ライブラリの機能は向上した。個々のトラックはアルバムと同様に「ファーストクラスのオブジェクト」である。(例えばトラックが「ファーストクラスのオブジェクト」であるXMMSやアルバムが「ファーストクラスのオブジェクト」であるRhythmBoxとは対照的である。)このリリースは0.20正式版発表前の最後のテストリリースである。

「ファーストクラスのオブジェクト」という表現は分かりづらいが、XMMS或いはRhythmBoxのUIを思い出してみて欲しい。思い出せなかったり、手元にそれらのアプリケーションを動かす環境がない人は、以下のスクリーンショットを見て欲しい。

見れば分かる通り、BMP 0.9.7.1*1とRhythmBoxでは優先するものが異なっていることに気付くだろう。BMPでは個々のトラックに主眼が置かれ、RhythmBoxではアルバムに主眼が置かれたUIとなっている。UIの設計者が何を基準として音楽を分類するかが良く表れているわけだ。XMMSのようなUIではフォルダ毎、ファイル毎に再生するのが基本であり、付加的にプレイリストを使用することが前提となっている。対照的にRhythmBoxのようなUIではアルバム毎、アーティスト毎の再生を基本とし、ライブラリ内のファイルを再生回数などで分類するという方法を用いるのである。
最近ではいわゆるミュージックライブラリを組み込んだアプリケーションが標準的である。かのWinampWindows Media Player, Real PlayerなどもそのようなUIを取り込んでいる。実際そのようなUIは非常に使い易い。数年来のパソコンの性能の向上、HDDの記録容量増加によりMP3ファイルがHDDに数千、あるいは数万、いやさらに数多くのファイルが存在することも珍しくない今日においては、聞きたい曲をわざわざHDDの中から見つけ出してくるという作業は非常に馬鹿げたこととなっている。自動的にHDD内の音楽ファイルを収集・分類してくれるUIが数多くのアプリケーションに採用されるのも当然のことである。
つまり、BMPxはWinampの系統を引くUIを保持しつつも、最近の流行であるミュージックライブラリを採り入れ、両者の利点を同時に満たすアプリケーションであるということである。常にミュージックライブラリが表示されるような大きなアプリでは無く、単にWinampのようなUIを表示し、ファイルを再生するだけの小さいアプリでもない。これが「ファーストクラスのオブジェクト」の表す意味であろう。
http://www.h4.dion.ne.jp/~nobu-10/packages/index.html#BMPx

*1:XMMSではないが、UIはXMMSとほぼ同じ。